中古住宅を探しているとき、物件価格には目が向いても、仲介手数料や登記費用、保険料などの「物件価格以外のお金」は見落としやすいものです。
わが家は約1年半前、築8年の中古戸建てを約2,700万円で購入しました。住宅ローンは諸費用を含めて2,760万円を借り、購入時の自己資金を抑えています。
この記事では、実際に払った登記費用や税金、引っ越し・家具家電代まで公開します。結論からいうと、把握できている物件代以外の支出は、入居後に購入したエアコンを含めて約105万円です。このうち約50万円を住宅ローンに含め、引っ越し・家具家電・エアコンの約55万円を自己資金から支払いました。契約時の手付金50万円は一時的に必要でしたが、融資実行後の精算で手元へ戻ったため、105万円には重ねて計上していません。なお、仲介手数料と不動産取得税は0円でした。
この記事の前提
北海道の築浅中古戸建て/購入価格約2,700万円/購入時築8年/売主は不動産会社/住宅ローン借入額2,760万円
中古住宅2,700万円で実際にかかった費用一覧
| 費用 | 実際の金額 | 支払い・補足 |
|---|---|---|
| 物件価格 | 約2,700万円 | 住宅ローン対象 |
| 手付金 | 50万円 | 契約時に一時的に現金で支払い。融資実行後に資金へ戻った |
| 仲介手数料 | 0円 | 不動産会社が所有する物件を直接購入 |
| 登記・司法書士費用 | 約18万円 | 所有権移転・抵当権設定など |
| 印紙代 | 2万円 | 契約関係 |
| 固定資産税の精算金 | 約10万円 | 引渡日を基準に日割り精算 |
| 不動産取得税 | 0円 | わが家は減額申請により0円 |
| 火災・地震保険 | 約20万円 | 5年契約。住宅ローンに含めた |
| 引っ越し代 | 約7万円 | 当時の実額 |
| 家具・家電 | 自己資金約20万円 | 以前の物を再利用し、両親からの援助もあった |
| エアコン | 約28万円 | 18畳用・設置費込み。入居後に自己資金で購入 |
| 旧居の原状回復 | 0円 | 追加負担なし |
| 購入した住宅の修繕 | 0円 | 売主の不動産会社が追加負担なしで対応 |
※金額はわが家の記録と記憶に基づく概算です。物件、契約、地域、金融機関、保険内容などで変わります。
住宅ローンは諸費用込みで2,760万円借りた
物件価格は約2,700万円でしたが、住宅ローンの借入額は2,760万円です。登記費用、印紙代、固定資産税の精算金、火災・地震保険など、購入に必要な諸費用の一部もローンに含めました。
契約時には手付金50万円を現金で先に支払いました。これは住宅購入の意思を示すために売買契約時に支払ったお金です。わが家の場合、手付金相当額も含めて融資を組んだため、融資実行後の精算で50万円分が手元の資金へ戻りました。
つまり、「最初から現金が不要だった」のではなく、一時的には50万円を用意する必要があったということです。諸費用込みのローンを利用する場合でも、契約から融資実行までの支払い時期を確認しておく必要があります。
物件代以外の約105万円は「ローン約50万円+自己資金約55万円」
物件代以外にかかった約105万円の内訳は、登記・印紙・固定資産税精算・火災地震保険の約50万円と、引っ越し・家具家電・エアコンの約55万円です。
前者の約50万円は住宅ローンに含めました。後者は、引っ越し約7万円、家具・家電約20万円、入居後に購入したエアコン約28万円で、合計約55万円を自己資金から支払っています。使える家具や家電はそのまま持ち込み、両親から援助を受けた物もありました。
なお、売買契約時の手付金50万円は一時的に現金で用意しましたが、融資実行後の精算で手元へ戻ったため、この約55万円には含めていません。エアコンは少し暮らして必要性を判断してから購入したため、住宅ローンにも含めませんでした。
このように、総額だけでなく「ローンに含めた費用」「最終的に自己資金で負担した費用」「一時的に必要だった手付金」を分けると、必要な現金を把握しやすくなります。
仲介手数料が0円だった理由
わが家が購入したのは、不動産会社自身が所有して販売していた物件です。不動産会社に売主と買主の間を仲介してもらう取引ではなかったため、仲介手数料はかかりませんでした。
国土交通省も、宅地建物取引業者の仲介によって契約が成立した場合の仲介手数料には上限があると案内しています。したがって、「不動産会社から買えば必ず0円」ではなく、広告や重要事項説明書などで取引態様が「売主」か「媒介(仲介)」かを確認することが大切です。
登記・司法書士費用は約18万円
所有権移転や住宅ローンの抵当権設定などにかかった登記・司法書士費用は、約18万円でした。
簡単な登記なら自分で申請できる場合もあります。しかし住宅ローンを使う売買では、所有権移転と抵当権設定を決済日に確実に進める必要があります。わが家も金融機関から個人手続きに難色を示されたため、司法書士へ依頼しました。
法務局も、所有権移転や抵当権設定などの権利に関する登記を代理する専門家は司法書士だと案内しています。自分でできるかどうかだけでなく、金融機関や売主の条件も先に確認したほうが安全です。
不動産取得税は減額申請で0円になった
中古住宅を取得すると、原則として都道府県税である不動産取得税の対象になります。わが家には一度案内が届きましたが、必要な減額申請を行った結果、支払額は0円になりました。
中古住宅の築年数、床面積、耐震基準、居住要件などによって適用条件は変わります。「中古住宅だから自動的に0円」とは限りません。通知をそのままにせず、物件所在地を管轄する都道府県税事務所へ確認するのがおすすめです。
諸費用込みフルローンで感じたメリットと注意点
メリット:手元の現金を残せた
住宅購入後は、設備の故障や引っ越し、家具家電などで現金が必要になります。諸費用の一部を住宅ローンへ含めたことで、購入直後の現金減少を抑えられたのは安心材料でした。
また、購入価格の交渉もしっかり行い、諸費用の負担感が大きくならない範囲まで値下げしてもらいました。ただし、値下げできるかどうかは売主や物件状況によるため、諸費用の削減額としては扱えません。
注意点:借入額と利息は増える
諸費用をローンに含めれば、現金負担は抑えられますが借入元本は増えます。長期で借りるほど、その部分にも利息がかかります。また、どの費用まで含められるかは金融機関やローン商品によって異なります。
国土交通省の住まいに関する案内でも、購入代金以外に仲介手数料、ローン費用、不動産取得税などがかかることが示されています。借りられる額だけでなく、毎月返し続けられる額と、購入後に残したい現金の両方から判断する必要があります。
わが家が返済期間を40年にした理由と、月々の返済額を約6万5,000円に抑えた考え方は、40年住宅ローンを選んだ実体験で詳しくまとめています。
家具・家電は予算を決めないと際限なく増える
わが家は以前の家具・家電をできるだけ再利用し、自己資金からの支出を約20万円に抑えました。新居に合わせてカーテン、照明、収納、家電をすべて新しくすると、費用はいくらでも増やせると感じます。
まず生活に必要な物だけをそろえ、実際に住んでから追加する方法が現実的でした。エアコンもその考えで、少し住んで必要性を確認してから、18畳用を設置費込み約28万円で購入しています。
購入後には税金・保険・暖房設備のメンテナンスなども続きます。入居後の年間支出まで確認したい方は、中古住宅の維持費を実額でまとめた記事も参考にしてください。
購入前に確認しておけばよかったこと
大きな想定外費用はありませんでしたが、備え付けのタンスにカビが生えた跡がありました。購入前に収納の奥や背面まで確認し、清掃や状態説明を依頼しておけばよかったと感じています。
売主の不動産会社には建物や物置の修繕を追加負担なしで対応してもらえました。ただし、修繕範囲は契約ごとに異なります。口頭の説明だけで済ませず、引渡し前に「どこを、いつまでに、誰の負担で直すか」を書面で確認することが重要です。
内覧時に見る場所や住宅ローン・税金の確認項目は、中古住宅購入前の確認ポイント7選にまとめています。
中古住宅購入前の諸費用チェックリスト
- 物件価格とは別に、費用一覧の見積書をもらう
- 取引態様が「売主」か「媒介(仲介)」か確認する
- 契約時の手付金と、融資実行までに必要な現金を確認する
- 登記・司法書士費用の見積額を確認する
- 住宅ローンの事務手数料・保証料・印紙代を確認する
- 固定資産税の精算方法を確認する
- 不動産取得税の軽減条件と申請方法を都道府県へ確認する
- 火災・地震保険を何年契約にするか比較する
- 引っ越し、家具家電、カーテン、エアコンの上限予算を決める
- 諸費用をローンへ含めた場合の総返済額も比較する
- 購入後も生活防衛資金を残せるか確認する
まとめ:物件価格だけでなく「支払時期」と「現金残高」を確認する
わが家は約2,700万円の中古戸建てを、諸費用込み2,760万円の住宅ローンで購入しました。仲介手数料と不動産取得税が0円だったため一般的な中古住宅より諸費用を抑えやすい条件でしたが、登記、税金の精算、保険、引っ越し、家具家電、入居後のエアコンまで含めると、把握できる支出は約105万円です。
重要だったのは、総額だけでなく契約時に一時的に必要な50万円、ローンに含めた費用、入居後に自己資金で払う費用を分けることでした。
これから中古住宅を購入する方は、不動産会社と金融機関へ「諸費用の総額」「ローンへ含められる範囲」「融資実行前に必要な現金」の3点を確認してみてください。
本記事は個人の購入事例であり、融資・税務・法律上の助言ではありません。制度や適用条件は契約先、金融機関、司法書士、都道府県税事務所などへご確認ください。

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